【呼吸と疲労回復】呼吸を変えるだけで身体が変わる?

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整体とパーソナルトレーニングで痛みや疲労の改善を目指す
カラダの説明書 緑橋の春藤謙介です。
「疲れが取れにくい」「常に体が重だるい」「寝ても回復した感じがしない」。
そんなお悩みを抱えている方の中には、実は呼吸の浅さが原因になっているケースが少なくありません。
日常生活や運動中に無意識に行っている「呼吸」ですが、呼吸の仕方ひとつで回復力・集中力・睡眠の質にまで影響が出てきます。
今回は「呼吸が体の回復にどう影響するのか」「疲労を早く抜くためにできる呼吸の工夫」について、詳しく解説していきます。
呼吸と回復のメカニズム
一見、関係なさそうに思える「呼吸」と「疲労」ですが、どのような関係があるのでしょうか?
ここからはそんな「呼吸と疲労の関係について解説していきます。

呼吸は“脳と自律神経”に直結している
呼吸というのは、私たちが意識しなくても行われている自律神経の働きの一部です。
この呼吸を「意識的に整える」ことで、自律神経にも直接働きかけることができます。
特に、疲労やストレスが蓄積しているときは交感神経(緊張・興奮)が優位になりがちです。
その状態では、血流が筋肉や脳に偏り、回復に必要な副交感神経がうまく働かず、内臓や脳が“休息モード”に入りにくくなります。
深い呼吸をすることで、副交感神経が刺激され、リラックス状態へと切り替えるスイッチが入ります。
これが、呼吸によって疲労回復を促す大きな理由です。
呼吸が浅いと「酸素不足」に陥る
デスクワークやスマホ操作、ストレス過多の現代人の多くは、胸式呼吸(浅くて早い呼吸)になっています。
この呼吸では肺の上部だけが使われ、酸素の取り込み量が減少します。
酸素は、筋肉の修復や脳の働きに必要不可欠なエネルギー源です。
そんな酸素の取り込みが少ないと、細胞の働きが鈍り、回復が遅くなるばかりか、疲労物質が体内に溜まりやすくなってしまいます。
酸素は“疲労物質”の代謝にも関係している
私たちの体は、活動することで乳酸や活性酸素などの疲労物質を生み出します。
これらは通常、酸素を使って分解・排出されていきますが、酸素不足の状態では処理能力が落ちてしまい、疲れが体内にとどまってしまうのです。
つまり、呼吸を整えて酸素をしっかり取り込むことは、体内の“疲労のゴミ出し”をスムーズにする作業とも言えます。
疲労回復に役立つ呼吸の実践法
では疲労を除去していくためにはどんな呼吸方法が良いのでしょうか?
疲労が溜まっているなと思う方は、これから紹介する呼吸方法をぜひ実践してみてください。

腹式呼吸を習慣にする
疲労回復に有効な呼吸法としてまず挙げられるのが「腹式呼吸」です。
これは、横隔膜という筋肉をしっかり動かして肺の下部まで空気を送り込む呼吸で、酸素の取り込み効率が高く、副交感神経を優位にしやすい特徴があります。
ポイントは、吸うときにお腹が膨らみ、吐くときにへこむことです。
リラックスして横になった状態、もしくは椅子に深く座って練習すると感覚をつかみやすくなります。
1日3回、1回あたり3分間だけでも続けることで、自律神経の安定・睡眠の質の向上・心拍の安定といった変化を感じる方も多いです。
寝る前の「呼吸リセットタイム」
夜寝る前の呼吸が浅く速いと、睡眠中に自律神経が休まりきらず、疲れが翌日に持ち越されることがあります。
そのため、寝る前に2〜3分だけでも「呼吸を整える時間」を作ることで、睡眠の質が大きく変わってきます。
呼吸の整え方は次のような方法がおすすめです。
1.鼻から4秒かけてゆっくり吸う
2.口をすぼめて8秒かけてゆっくり吐く
3.これを5〜10回ほど繰り返す
ポイントは、「吐く息を長くすること」です。
これによって副交感神経が優位になり、深く質の高い睡眠に入りやすくなります。
呼吸筋をほぐす・鍛える
呼吸を深くするためには、「呼吸筋」と呼ばれる筋肉(横隔膜、肋間筋、腹筋群)が柔らかく、しっかり動くことが前提です。
猫背や巻き肩があると、この呼吸筋がうまく動かなくなり、呼吸が浅くなる原因になります。
日常生活の中では、
・上半身のストレッチ(肩甲骨・肋骨まわり)
・体幹トレーニング(プランク・ドローインなど)
・呼吸筋を意識したエクササイズ(ロングブレスなど)
などを行うことで、呼吸の質を底上げし、体が自然と疲れにくく、回復しやすい状態へと整っていきます。
呼吸を見直すことが回復の近道になる

回復とは“リラックスできる身体”をつくること
筋肉を鍛える、ストレッチをする、栄養をとる。
これらも大切ですが、どれも「体が回復モードに入っている」ことが前提です。
呼吸は、そのモードの切り替えスイッチのようなものです。
呼吸が浅くなっている状態では、いくら良い栄養を摂っても、回復が進まないこともあります。
それだけ、呼吸は身体の土台となる重要な要素です。
「疲れやすさ=呼吸の癖」かもしれない
日常的に疲れやすい人の中には、「常に息が浅い」「肩で呼吸している」「吐くのが苦手」といった呼吸の癖が見られることがよくあります。
そういった方ほど、呼吸を深めていくだけで
・朝の目覚めがスッキリする
・集中力が長続きする
・運動後の回復が早くなる
といった変化を実感されることが多いです。
つまり、「呼吸を見直す=体質改善の第一歩」とも言えるのです。
呼吸と姿勢・ストレスは連動している
呼吸は、姿勢や精神状態とも密接に関わっています。
猫背や巻き肩の姿勢では肺が圧迫されて呼吸が浅くなりやすく、ストレス状態では自然と肩が上がってしまいます。
呼吸の質を上げるためには、呼吸だけでなく姿勢や心の状態も整える必要があります。
整体やパーソナルトレーニングでの姿勢改善は、呼吸の土台づくりにも非常に有効です。
最後に
呼吸は無意識に行っているものですが、その質を変えるだけで、身体の回復力・疲労の抜け方・睡眠の質が大きく変わります。
・呼吸を深めることで自律神経が整い、リカバリー力が上がる
・浅い呼吸は酸素不足を引き起こし、疲労物質の処理を妨げる
・腹式呼吸・呼吸筋のストレッチ・呼吸習慣の見直しが大切
「疲れやすい」「眠ってもスッキリしない」と感じる方は、まずは今日から3分間の呼吸時間をつくることから始めてみてください。
それだけで、体の軽さや気分の安定感が変わってくるはずです。
呼吸のために姿勢を変えたい方は、ぜひ緑橋駅の近く「カラダの説明書」にご相談ください。
