G-PVZDF61VZF 【サッカーと股関節のインナーマッスル】“キレ”と“怪我予防”は、見えない筋肉で決まる - カラダの説明書
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【サッカーと股関節のインナーマッスル】“キレ”と“怪我予防”は、見えない筋肉で決まる

謙介春藤

大阪メトロ緑橋駅から徒歩1分

整体とパーソナルトレーニングで痛みやパフォーマンス向上をサポートする

カラダの説明書 緑橋の春藤謙介です。

今回は、サッカー選手にとって非常に重要な「股関節のインナーマッスル」について解説します。

ドリブル、シュート、ターン、ジャンプ、ボディコンタクトなど、サッカーのすべての動作に関わっているのが股関節です。

その股関節を“中から支えている筋肉”がインナーマッスルです。

しかしこの筋肉、見た目では鍛えられているか分かりづらく、練習やトレーニングで置き去りにされがちな筋肉です。

結果として、「なんとなく動きが重い」「同じ足ばかり使ってしまう」「怪我を繰り返す」といった課題が起こります。

この記事では、サッカーにおける股関節のインナーマッスルの役割と、実際のプレーや怪我との関係性について解説していきます。

サッカーに必要な“動き”は股関節から始まる

サッカーのパフォーマンスは、どれも股関節の動きと深くつながっています。

ドリブルの切り返しやターン

相手の逆を突くような切り返しや、鋭いターンは股関節の外旋・内旋という細かい動きが連動して行われます。

インナーマッスルが弱くなると、この切り返しで足元がぶれる・腰が引けるなどの動きが見られ、プレーのキレが失われてしまいます。

シュートやキックの軸足の安定

力強いシュートを打つには、軸足の安定が不可欠です。

股関節のインナーマッスルは、その“土台”となる軸足の安定性をつくるうえで欠かせません。

ブレた軸足では、インパクトの瞬間に力が逃げてしまい、強いシュートが打てません。

また、キックのたびに腰や膝に負担が集中し、オーバーユース(使いすぎ)による痛みにもつながります。

ボディコンタクトの強さや“倒れにくさ”

サッカーでは当たり負けしないことも重要な要素です。

接触プレーで踏ん張れるかどうかは、股関節の深部の安定性が鍵になります。

インナーマッスルが働いている選手は、接触しても軸がぶれず、倒れにくく、すぐに動き出せるという特長があります。

逆に、見た目は筋肉質でも、インナーが弱ければ踏ん張れずに倒れてしまうことも多いです。

股関節インナーマッスルとはどんな筋肉か?

ここからは解剖学的に“股関節のインナーマッスル”を整理しておきましょう。

代表は「腸腰筋(ちょうようきん)」

腸腰筋は、股関節のインナーマッスルの中でも最も注目すべき筋肉です。

・大腰筋:背骨(腰椎)から太ももの内側につながる筋肉

・腸骨筋:骨盤の内側から太ももにつながる筋肉

この2つをまとめて「腸腰筋」と呼びます。

サッカーではこの腸腰筋が、

・太ももを素早く持ち上げる(ダッシュやジャンプ)

・姿勢を保つ(重心のコントロール)

・プレッシャーを受けてもブレない体幹を保つ

といった働きを担っています。

梨状筋や閉鎖筋などの“外旋筋群”も重要

他にも以下のような股関節インナーマッスルが、回旋動作やバランスの維持に関わります。

・梨状筋(りじょうきん)

・内閉鎖筋・外閉鎖筋

・上双子筋・下双子筋

これらは股関節を外側にねじる(外旋)ときに使われ、ターンや踏み込み動作に不可欠な筋肉群です。

インナーが弱いと“見えない不安定さ”が生まれる

サッカーの現場では、

・脚の振りが重い

・プレッシャーのときに軸が崩れる

・股関節の前側に詰まり感や痛みがある

といった悩みを持つ選手が多く見られます。

こうしたケースでは、表面の筋力よりも「インナーマッスルの機能不全」が関係していることが少なくありません。

詳しくは下記の記事で解説しております。

興味のある方は、ぜひ読んでみてください。

インナーマッスルが整うとパフォーマンスが変わる理由

見た目に分かりづらい股関節のインナーですが、整えると劇的な変化が現れます。

ダッシュやターンの“初速”が上がる

腸腰筋が活性化されると、脚を引き上げる力がスムーズに発揮できるようになります。

これは初動の速さ(スタートダッシュ)に直結します。

また、股関節が滑らかに動くことで、ターンや方向転換のスピードが上がり、キレのある動きが可能になります。

左右差が減り、軸が安定する

サッカーでは片脚での動作が多いため、インナーマッスルの左右差があるとプレーにも偏りが出ます。

腸腰筋や梨状筋を左右バランスよく使えるようになると、

・キックの精度が安定する

・ターンやカットインが両方向でできる

・ケガのリスクが減る

といった恩恵が得られます。

疲れにくく、ケガをしにくい体になる

インナーマッスルが働いている状態は、体幹が自然に安定している状態です。

この状態では、全身の連動性が高まり、「必要な筋肉だけを使って動ける」ため、無駄な力みや筋疲労が減少します。

さらに、関節の衝撃吸収もスムーズになるため、

・股関節や膝、足首のケガ予防

・腰痛や鼠径部痛症候群(グロインペイン)の予防

にも大きく関わります。

最後に

股関節のインナーマッスルは、サッカーにおいて見逃されがちですが、最も大事な筋肉のひとつです。

・動きの“キレ”を出したい

・ケガが多くて悩んでいる

・どこか動きに左右差やブレを感じている

そんな選手は、「腸腰筋」「梨状筋」「閉鎖筋群」などの深層筋に目を向けるだけで、劇的な変化が起こるかもしれません。

一見地味ですが、これらの筋肉は「軸をつくる」「バランスを整える」「ケガを防ぐ」といった、プレーの根幹を支えています。

「今よりもっと動ける体をつくりたい」という選手・保護者の方は、ぜひ一度「カラダの説明書」にご相談ください。

ABOUT ME
春藤謙介
春藤謙介
パーソナルトレーナー
大手整骨院、フィットネスジムでの勤務経験後にサッカートレーナーとしての活動を開始。 現在は高校サッカー選手のサポートをしながら、自身も競技力向上に向けて研鑽を積んでます。 ジュニアアスリートに強靭なカラダと怪我しないカラダ作りを授けるトレーナーです。
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