G-PVZDF61VZF 【股関節のインナーマッスル】体幹を支える“奥の筋肉”を知れば、動きと姿勢が変わる - カラダの説明書

【股関節のインナーマッスル】体幹を支える“奥の筋肉”を知れば、動きと姿勢が変わる

謙介春藤

大阪メトロ緑橋駅から徒歩1分  

整体とパーソナルトレーニングで痛みや疲労の改善を目指す  

カラダの説明書 緑橋の春藤謙介です。

今回は、「股関節のインナーマッスル」について解説します。

歩く、立つ、座る、走る、ジャンプするなど、私たちのあらゆる日常動作の土台となるのが股関節です。

その股関節を根本から支えているのが、“奥の筋肉”であるインナーマッスルです。

ただ、股関節のインナーマッスルは目に見えにくく、意識されることも少ないため、不調の原因になっていることにも気づかれにくい部位です。

この記事では、股関節のインナーマッスルが担う役割と、正しい使い方や整え方について、専門家の視点から詳しくお話ししていきます。

股関節インナーマッスルとは何か?

まずは、股関節のインナーマッスルについての基本をおさえておきましょう。

代表的なインナーマッスルは「腸腰筋(ちょうようきん)」

股関節のインナーマッスルの中で最も有名かつ重要なのが「腸腰筋(ちょうようきん)」です。

腸腰筋は、2つの筋肉で構成されています。

・大腰筋(だいようきん):背骨(腰椎)から太ももの内側に伸びる筋肉

・腸骨筋(ちょうこつきん):骨盤の内側から太ももにつながる筋肉

この2つをまとめて腸腰筋と呼び、股関節を前に引き上げる動きや、姿勢の安定に深く関わっています。

また、以下のような筋肉も股関節のインナーマッスルに含まれます。

・梨状筋(りじょうきん)

・内閉鎖筋・外閉鎖筋

・上双子筋・下双子筋

これらは股関節を外旋(外側にねじる)する役割を担っており、股関節の安定性と細やかな調整力に寄与しています。

股関節のインナーマッスルが支えているもの

インナーマッスルは、表面にある「アウターマッスル」と違い、関節そのものの安定や微調整を行う役割を持っています。

股関節でいうと、

・骨盤と太ももの骨(大腿骨)の接合部を安定させる

・姿勢を保ちやすくする(骨盤が前後に傾きすぎないようにする)

・動き出しの瞬間に「スッ」と力を出す

こういった働きを担っています。

逆に言えば、股関節のインナーマッスルが弱くなっていると、

・骨盤が前後に傾きやすくなる

・股関節がグラつき、脚に負担が集中する

・歩き始めに「重たい」「詰まる」感じが出る

といった不調が起こりやすくなります。

見た目にはわからないが、動きに大きく影響する

インナーマッスルは小さくて深い場所にあるため、筋トレで盛り上がるような変化はありません。

しかし、動きの軽さ・スムーズさ・疲れにくさなどに直結しているため、機能を高めることで“全身のパフォーマンス”が向上します。

つまり、見えないけれど、日常の動きを根本から変える力を持っている筋肉群なのです。

股関節インナーマッスルが弱るとどうなるか?

インナーマッスルの重要性を理解していただいたところで、ここでは「弱くなるとどんな症状が出るのか」について解説します。

姿勢の崩れ(反り腰・猫背)

腸腰筋は、上半身と下半身をつなぐ唯一の筋肉です。

この筋肉が弱くなると、骨盤が前傾(反り腰)または後傾(猫背)しやすくなり、姿勢の土台が崩れてしまいます。

特に、座りっぱなしのデスクワークやスマホを見続ける習慣がある人は、腸腰筋が“縮こまりやすく”なっており、正しい使い方ができていないケースが多くあります。

股関節の詰まり感や痛み

インナーマッスルの働きが低下すると、股関節を滑らかに動かすことが難しくなります。

その結果、

・歩くときに股関節の前側が詰まるような感覚がある

・脚を上げるときに痛みが出る

・長時間歩くと脚がだるくなる

といった症状につながります。

特に、「階段が重たく感じる」「脚の付け根が引っかかる感じがある」という方は、インナーマッスルの機能低下を疑うべきです。

代償動作による膝や腰のトラブル

股関節が安定しないと、その分の負担が膝や腰にかかるようになります。

本来は股関節が吸収するべき衝撃やねじれを、他の部位が代わりに請け負うためです。

・膝が内側に入って痛みやすい

・腰に反りが強くなって違和感が出る

・歩き方が左右非対称になる

このような状態が続くと、全身のバランスが崩れ、慢性的な疲れやケガの原因となります。

股関節インナーマッスルの機能を高める方法

では実際に、股関節のインナーマッスルを「うまく使えるようにする」にはどうすればよいのでしょうか。

まずは「姿勢」を整えることが第一歩

インナーマッスルは、正しい姿勢でこそ機能しやすくなります。

姿勢が崩れている状態では、いくらトレーニングをしてもインナーマッスルが働きません。

・骨盤を立てて座る

・肋骨を締めてお腹を軽く引き上げる

・胸を張りすぎず、呼吸がしやすい状態をつくる

こうした基本姿勢が、腸腰筋や梨状筋などを自然に働かせるための“土台”になります。

呼吸と連動させてインナーマッスルを活性化

股関節のインナーマッスルは、呼吸に関わる筋肉(横隔膜・腹横筋など)とも連動しています。

深い腹式呼吸を意識することで、インナーマッスル全体が活性化しやすくなります。

・鼻から吸って、お腹をふくらませる

・口からゆっくり吐いて、お腹を引き締める

・吐くときに、股関節の内側が“締まる”感覚を意識する

こうした呼吸と合わせた動作は、姿勢の安定と筋肉の協調性を高める上で非常に効果的です。

無理のない範囲でトレーニングを始める

股関節のインナーマッスルは、重い負荷ではなく「正しい角度・タイミング・意識」で刺激することが大切です。

具体的なエクササイズは、次回の動画や投稿でご紹介しますが、まずは以下のような動きを意識してみてください。

・仰向けで片脚ずつゆっくり持ち上げる

・四つん這いで脚を後ろに引いていく

・軽くしゃがんで股関節に体重を乗せる感覚をつかむ

無理に回数を重ねるよりも、「奥からじんわり熱くなる感覚」を大切にすることで、インナーマッスルが正しく育っていきます。

最後に

股関節のインナーマッスルは、見た目にはわかりにくいけれど、私たちの動作や姿勢の“芯”を担う非常に重要な存在です。

・姿勢を整えたい

・歩き方や体の使い方を良くしたい

・スポーツやトレーニングの質を上げたい

・股関節の痛みや違和感を根本から改善したい

こうした悩みを持つ方にとって、インナーマッスルとの向き合い方が大きな鍵になります。

「何となく股関節が重い」

「柔らかいけど安定しない」

「反り腰や骨盤の歪みが気になる」

そんな方は、ぜひ一度カラダの説明書にご相談ください。

ABOUT ME
春藤謙介
春藤謙介
パーソナルトレーナー
大手整骨院、フィットネスジムでの勤務経験後にサッカートレーナーとしての活動を開始。 現在は高校サッカー選手のサポートをしながら、自身も競技力向上に向けて研鑽を積んでます。 ジュニアアスリートに強靭なカラダと怪我しないカラダ作りを授けるトレーナーです。
記事URLをコピーしました