【腹式呼吸と胸式呼吸】姿勢・体調・パフォーマンスに与える違いとは?

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カラダの説明書 緑橋の春藤謙介です。
みなさんは普段、呼吸について意識したことはありますか?
多くの方は、無意識のうちに呼吸をしていますが、実はその「呼吸の仕方」で、体調や姿勢、運動パフォーマンスにまで影響を及ぼすことがあります。
今回は、「腹式呼吸」と「胸式呼吸」の違いと、それぞれが身体に及ぼす影響について解説していきます。
特に、慢性的な肩こりや腰痛をお持ちの方、呼吸が浅く感じる方、そしてスポーツパフォーマンスを上げたい方にとっては、非常に重要な内容になります。
この記事を読んで少しでも多くの方が呼吸を意識するきっかけになれば幸いです。
腹式呼吸と胸式呼吸の違いとは?
呼吸には大きく分けて「腹式呼吸」と「胸式呼吸」の2種類があります。
これは、呼吸のときに「どこを主に動かしているか」によって分けられます。
腹式呼吸とは、お腹を膨らませたりへこませたりしながら行う呼吸法です。
主に横隔膜という筋肉が使われます。
横隔膜は、肋骨の下にドーム状に広がる大きな筋肉で、息を吸うときに下がり、吐くときに上がるように動きます。
一方、胸式呼吸とは、胸郭(肋骨周り)を膨らませて行う呼吸法です。
こちらも、横隔膜を使って呼吸をしますが肋間筋や首・肩まわりの筋肉も働きます。
どちらの呼吸法も必要なものではありますが、多くの方は「胸式呼吸」が優位になっていることが多く、それによってさまざまな身体の不調が起こっています。
では、それぞれの呼吸が身体にどのような影響を与えるのでしょうか?
胸式呼吸が優位になると起こる身体への影響
胸式呼吸が優位になると、まず最初に負担がかかるのが「首・肩まわりの筋肉」です。
特に、息を吸うときに肩をすくめるような呼吸になっている人は、僧帽筋や斜角筋、胸鎖乳突筋といった筋肉を常に使っています。
この状態が続くと、筋肉の緊張が慢性的になり、結果として「肩こり」や「首こり」が起こりやすくなります。
また、胸式呼吸は横隔膜がしっかりと動かないため、肺の下部までしっかりと空気が入らず「浅い呼吸」になりがちです。
浅い呼吸は、酸素の供給が少なくなるだけでなく、自律神経にも悪影響を及ぼします。
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」に分かれますが、胸式呼吸では交感神経が優位になりやすく、緊張状態が続きます。
その結果、寝つきが悪くなったり、集中力が落ちたり、慢性的な疲労感を感じやすくなるのです。
腹式呼吸がもたらす身体へのメリット
腹式呼吸は、胸式呼吸と違って横隔膜をしっかりと使います。
これによって、肺の奥までしっかりと空気が入るため、深い呼吸が可能になります。
深い呼吸ができると、酸素の摂取量が増え、代謝が高まり、疲れにくい身体を作ることができます。
また、腹式呼吸は「副交感神経」が優位になるため、リラックス効果が非常に高いです。
ストレスを感じた時や緊張状態にある時に腹式呼吸をすることで、自律神経が整い、心拍や血圧も安定してきます。
さらに、腹式呼吸によってお腹の筋肉、特に「腹横筋」や「骨盤底筋群」にも刺激が入ります。
これらの筋肉は体幹の安定に重要な役割を果たしており、姿勢の維持や腰痛予防にもつながります。
呼吸を見直すために今日からできること
ここまでで、腹式呼吸と胸式呼吸の違いついて解説してきました。
では、実際に呼吸を改善するにはどうしたらよいのでしょうか?
ここからは、呼吸を改善するために日常生活で意識すべきポイントをお伝えします。
お腹を意識して呼吸する練習
まずは、仰向けに寝た状態で両手をお腹の上に置きます。
この状態で、息を吸った時にお腹が膨らみ、吐いた時にへこむように意識してみてください。
胸が大きく動いてしまう場合は、胸式呼吸になっている可能性が高いです。
最初は難しく感じるかもしれませんが、繰り返すことで自然とお腹で呼吸ができるようになってきます。
呼吸のリズムは、「吸う:吐く=3:7」が理想です。
吐く時間を長くすることで、副交感神経が働きやすくなり、よりリラックスした状態が作れます。
デスクワーク中も「姿勢と呼吸」を意識する
パソコン作業中やスマートフォンを見ているとき、無意識に猫背になり、胸式呼吸が強くなってしまっている方が多いです。
背中を丸めた姿勢では横隔膜がしっかり動かないため、呼吸が浅くなってしまいます。
そのため、デスクワーク中でも背筋を伸ばし、お腹で呼吸することを意識してみてください。
特に、長時間座っている方は、1時間に1回は立ち上がって深呼吸をする習慣をつけるだけでも、呼吸の質が大きく変わります。
睡眠の質にも影響する「呼吸のクセ」
睡眠前の呼吸も、実はとても重要です。
胸式呼吸が優位になっていると、交感神経が活発に働いてしまい、眠りが浅くなってしまいます。
就寝前に腹式呼吸を数分行うだけで、副交感神経が優位になり、深い睡眠になりやすくなります。
スマートフォンを見ながら寝るのではなく、部屋を暗くし、静かな環境でゆっくりとお腹で呼吸をしてみましょう。
深呼吸の習慣は、睡眠の質を高めるだけでなく、次の日の集中力や身体の回復にもつながります。
最後に
普段、何気なく行っている呼吸。
でも、その呼吸を変えることで、姿勢の改善や肩こり・腰痛の軽減、ストレスの緩和、睡眠の質の向上などに大きな影響を与えます。
それだけ、呼吸は重要な行動の一つです。
まずは1日5分だけでも、自分の呼吸を見つめ直してみてください。
そして、もし自分の呼吸が正しくできているか不安な方や症状がなかなか改善しない方は、ぜひ一度緑橋駅の近くにある「カラダの説明書」にご相談ください。
国家資格を持ったトレーナーが、あなたに必要な方法で呼吸を整え、改善するお手伝いをさせていただきます。
