G-PVZDF61VZF 【脱水症状:夏に向けて知っておきたい】サッカー選手が夏に注意すべき「水分補給のタイミングと量」 - カラダの説明書
サッカー

【脱水症状:夏に向けて知っておきたい】サッカー選手が夏に注意すべき「水分補給のタイミングと量」

謙介春藤

大阪メトロ緑橋駅から徒歩1分
整体とパーソナルトレーニングで痛みや疲労の改善を目指す
カラダの説明書 緑橋の春藤謙介です。

夏のサッカーは過酷です。
気温と湿度が高くなると、汗の量が急増し、体内の水分とミネラルが急速に失われます。
この状態で試合や練習を続けると、パフォーマンスが落ちるだけでなく、熱中症や脱水症のリスクも高まります。

しかし、「どれくらい水を飲めばいいのか」「いつ飲むべきか」を明確に理解している選手や保護者は意外と少ないのが現状です。
今回は夏のサッカーにおける適切な水分補給のタイミングと量について詳しく解説します。

Screenshot

水分不足がサッカー選手に与える影響

脱水症状にならないために水分補給をこまめにする。

これは正しいことです。

しかし、水分補給をする理由は脱水を防ぐことだけではありません。

ここからは水分不足が起こす影響について詳しく解説していきます。

パフォーマンスの急激な低下

体内の水分が2%失われただけでも、持久力・集中力・判断力は大幅に落ちるとされています。
夏場のサッカーではそれが簡単に起きます。
暑い中でのプレー中に「判断ミスが増える」「足が止まる」などを感じたら、それは脱水のサインかもしれません。

とくに後半になると足がつりやすくなったり、スプリントの回数が激減したりする選手は、水分不足が背景にあることが多いです。
水分は筋肉の働きにも大きく関わっているのです。

体温調節の崩壊

人間は汗をかいて体温を下げる仕組みを持っていますが、汗の材料は水とナトリウム(塩分)です。
これが足りなくなると、体温が下がらなくなり、いわゆる「熱中症」のリスクが急上昇します。

体温が上がると筋肉も硬直しやすくなり、肉離れや熱性けいれんといった障害を引き起こす可能性もあります。
体温調整機能を正常に保つためにも、水分と塩分の補給は欠かせません。

回復の遅れと慢性的な疲労

水分は筋肉や関節の代謝にも関係しています。
脱水状態で練習を続けると、筋肉に疲労物質がたまりやすくなり、翌日の疲労感が抜けなくなります。
水分不足は、疲労の蓄積や怪我のリスクを間接的に高めてしまうのです。

暑い夏を乗り切るためにも水分補給は重要な役割を果たします。

夏のサッカーで意識すべき水分補給の「タイミング」

水分は飲むタイミングが非常に重要になってきます。

これは、飲んですぐに水分が身体に吸収されるわけではないからです。

ここからは水分を摂取するタイミングについて解説していきます。

起床後すぐに1杯の水

寝ている間にも体は汗をかいています。
夏場は500ml〜1リットルもの水分を失うこともあるため、朝起きたらまずコップ1杯の水を飲むことが大切です。
これは練習や試合の前であってもなくても、毎日意識すべき習慣です。

水分を取ることで、内臓の動きが活発になり、エネルギー代謝もスムーズにスタートします。
一日を水分補給から始めることが、パフォーマンスの土台を作ることに繋がります。

練習や試合の2時間前までにこまめに飲む

「直前に一気に飲めばいい」と考えている選手もいますが、それは逆効果です。
水分は体内に吸収されるまでに30分〜1時間かかります。
また、一度に多量を飲んでも吸収しきれずに尿として出てしまいます。

そのため、理想的なのは「試合の2時間前から200mlずつこまめに飲む」ことです。
胃腸への負担も少なく、体がしっかりと水分を保持できます。

プレイ中のこまめな補給

ハーフタイムや給水タイムでは、忘れずに水分補給をしましょう。
この時、水やスポーツドリンクだけでなく、体調に応じて塩タブレットや経口補水液などを取り入れるのもおすすめです。

注意点として、のどが渇いてから飲むのでは遅いということ。
渇きを感じる時点ですでに脱水が始まっているからです。
「30分おきに100mlずつ」など、タイミングを決めて飲む意識が大切です。

夏の水分補給で意識すべき「量」と「中身」

脱水を防ぐためには水分の量はとても重要です。

しかし、それと同じぐらい中身も重要になってきます。

ここからは脱水症状を防ぐために何が重要になるのかを解説していきます。

練習・試合中は1時間あたり500〜1000mlを目安に

汗の量は個人差がありますが、一般的には夏場のサッカーでは1時間あたり500〜1000mlの水分が失われます。
そのため、最低でも同じ量の水分を補給することが必要です。

ただし、一気に飲むと胃腸に負担がかかり、動きに支障をきたします。
こまめに分けて補給しながら、トータルで目安の量を達成することが重要です。

スポーツドリンクと水の使い分け

水分補給では「水だけ」では不十分な場合もあります。
とくに夏場は塩分(ナトリウム)も大量に失われるため、電解質を含んだスポーツドリンクが効果的です。

スポーツドリンクは糖分も含まれているため、吸収が速く、エネルギー補給も兼ねられます。
一方で、糖分の摂りすぎを避けるため、水と交互に飲むのもおすすめです。

練習前後はスポーツドリンク、日常生活では水や麦茶などを基本とするのがバランスの良い方法です。

水分補給は「運動後」にも続ける

練習や試合が終わったあとも、体は汗をかき続けています。
このときに水分を補給しないと、回復が遅れたり、翌日のコンディションに悪影響が出たりします。

終了後30分以内にコップ2杯分(400ml程度)の水やスポーツドリンクを飲み、さらに1時間以内にもう一度水分補給を行うのが理想的です。

また、体重の減少が2%以上だった場合は脱水の兆候ですので、目安として「運動後の体重」をチェックすることもおすすめします。

最後に

夏のサッカーでは、技術やフィジカルと同じくらい「水分補給の意識」が大切です。
水分が足りないだけで、全身のパフォーマンスは著しく低下し、ケガや体調不良のリスクも高まります。

1回だけではなく、日常から水を飲む習慣を持ち、試合・練習前後もタイミングと量をしっかり意識することで、夏のコンディション管理は格段に向上します。

水分補給は「技術」の一つです。
正しい知識と行動で、暑さに負けない体を育てていきましょう。

ABOUT ME
春藤謙介
春藤謙介
パーソナルトレーナー
大手整骨院、フィットネスジムでの勤務経験後にサッカートレーナーとしての活動を開始。 現在は高校サッカー選手のサポートをしながら、自身も競技力向上に向けて研鑽を積んでます。 ジュニアアスリートに強靭なカラダと怪我しないカラダ作りを授けるトレーナーです。
記事URLをコピーしました