【シンスプリント】練習のしすぎは怪我の元!

こんにちは!緑橋で整体院をしている【カラダの説明書】の春藤謙介(シュントウ ケンスケ)です。
この時期は、中学校や高校など、学校が変わって部活の練習強度が一気に上がるタイミングです。
この時期になると、オーバーユースによる痛みを訴える選手が多くなってきます。
オーバーユースとは、簡単に言うと使いすぎや疲労による怪我です。
代表的なもので言うと、アキレス腱炎やジャンパー膝、疲労骨折などが挙げられます。
サッカーもオーバーユースは例外ではありません。
今回は、そんなオーバーユースによって起こる怪我でサッカーにも多くみられる【シンスプリント】について解説していきます。
この記事を読んで、少しでも多くの方がシンスプリントの痛みから早期に復帰できれば幸いです。
シンスプリントとは?
シンスプリントとは、オーバーユースによって起きる怪我の一つです。
過労性脛骨骨膜炎とも呼ばれ、骨の周りを覆っている「骨膜」と呼ばれる部分が、筋肉によって刺激されることで起こります。
走る、飛ぶなどの動作が多いスポーツに多くみられ、筋肉がついているすねの下、三分の一あたりに痛みが現れます。
特に、走り込みや部活の練習強度が上がったタイミングで多くみられます。
症状が強くない場合は、ウォーミングアップ中は痛みがありますが、身体を動かしていくと症状が消失していきます。
また、痛みが出ていたとしても、安静にしていれば痛みが落ち着いてくるのも特徴の一つです。
症状が現れた場合は、痛みの部位が疲労骨折とよく似ているため整形外科に行って、診断してもらうことをお勧めします。
原因は何があるのか?
シンスプリントの特徴は、オーバーユースによって起こることです。
しかし、同じだけ練習や走り込みをしていても発症しない選手もいます。
では、この違いはどこから生まれるのでしょうか?
この違いを理解することで、シンスプリントの予防をして新しい環境で怪我をすることを防いでいきましょう。
硬い地面やクッション性の少ないシューズでの走り込み
中学校や高校に進学すると、練習の強度が上がります。
場合によっては、走り込みが増える可能性もあります。
その時に、硬い地面やクッション性の少ないシューズを履いていると、地面からの衝撃が強く足や膝にダメージが加わります。
すねの下、三分の一に付いている筋肉は収縮して、これらの衝撃を緩和する役割もあるため、強い衝撃が加わるとその分強く収縮して、炎症を起こしてしまいます。
そのため、走る場所やシューズはしっかり選んで、なるべく足に負担がかからないようにしていきましょう。
足のアーチが潰れてる
足には通常、内側アーチ、外側アーチ、縦アーチと呼ばれる三つのアーチがあります。
これらは、いくつかの役割があり、そのうちの一つが足をついた時の「衝撃の吸収」です。
このアーチが潰れた状態の人を「扁平足」と言います。
扁平足になってしまうと、衝撃の吸収がうまくできずシンスプリントになりやすくなってしまいます。
また、扁平足は走った時や歩いた時に、足底が下に落ち込んでしまうことによってすねの下、三分の一に付いている筋肉を引き伸ばしてしまいます。
それによっても、骨膜が刺激されてしまうため痛みが発症してきます。
急激な運動量の増加
これは、単純に動きすぎです。
上記のような問題がなくても、シンスプリントにはなります。
練習強度や求められる水準が高くなると、それに応えられるようにしようと、長時間練習をしてしまう選手が多くいます。
特に走り込みや切り返しなどの急激なダッシュを繰り返すと、シンスプリントになりやすく、ひどい場合は疲労骨折になります。
あまりに長時間の運動や負荷のかけ過ぎは、シンスプリントだけでなく、他の怪我にも繋がりかねないため、注意が必要です。
もし、どうしてもしたい場合は疲労を抜くためのケアや食事でのリカバリーをしっかり考えて、練習していきましょう。
シンスプリントになってしまったらどうすれば良い?
どれだけ注意していても怪我は起こってしまうものです。
シンスプリントも例外ではありません。
疲労やその時の条件によっては、痛みが発症することもあります。
では、シンスプリントになってしまった場合どうすれば良いのでしょうか?
ここからは、シンスプリントになった場合の対処法をお伝えしていきます。
運動量を減らして安静
シンスプリントは、オーバーユースによる痛みです。
そのため、いきなり痛みが強くなることはありません。
初めは、「運動するとちょっと痛いけど、しばらくしたらマシになる」ぐらいのものです。
この段階で、しっかり安静にして治療をすれば、痛みはすぐに治まり練習を休むことも少なくできます。
しかし、痛みを我慢して無理に身体を動かしてしまうと、症状がひどくなってしまうので、最初の処置がシンスプリントでは重要になってきます。
アイシングをして患部を冷やす
シンスプリントは、別名、過労性脛骨骨膜炎とも呼ばれており、炎症によって痛みが起こっています。
そのため、この炎症を抑えるためにアイシングが有効になります。
アイシングには、炎症を促進させる物質の分泌を抑え、ダメージを最小限に減らす効果があります。
練習後や練習前などにアイシングをすることで、炎症の進行を防ぎ痛みの緩和をすることができます。
アイシングをする際の注意点は、必ず氷で行うことです。
理由は、氷は0℃で溶けるという特徴を持っているため、凍傷のリスクを下げることができるからです。
保冷剤などは何度で溶けるかがはっきりしていないため、なるべく溶ける温度がわかっている氷でアイシングをするようにしましょう。
ふくらはぎのマッサージ
シンスプリントの原因は、筋肉が繰り返し何度も骨膜を刺激することで起こります。
この刺激は筋肉の引っ張る力が強くなることで、起こるため筋肉が硬くなってしまうと刺激も強くなってしまいます。
そのため、マッサージやお風呂に入るなどの筋肉のケアを行うことは痛みの緩和にも繋がるため、自分でできる治療としては有効です。
また、症状が出始めた頃であれば、ストレッチで筋肉を伸ばすことも治療になります。
しかし、これは症状が進行している場合、痛みが出てくることもあるので注意が必要です。
最後に
進学して早く試合に出るために、練習を頑張ることはとても良いことです。
しかし、やりすぎてしまうと怪我の原因に繋がり、逆に練習できなくなってしまう可能性もあります。
ハードな練習に耐えて、怪我なくプレーし、レギュラーの座を掴むために、自分の身体のケアにも練習と同じぐらい力を入れて、確実にパフォーマンスのアップを目指していきましょう。
疲労回復のために必要な栄養素は下の記事にまとめています。
新学期が始まって、ここでライバルと差をつけたい選手は、栄養も意識して身体作りをしていきましょう。
