G-PVZDF61VZF 【糖質を抜くとプレーにどんな影響が出るのか?】身体を動かすだけじゃない、糖質の役割とは? - カラダの説明書

【糖質を抜くとプレーにどんな影響が出るのか?】身体を動かすだけじゃない、糖質の役割とは?

謙介春藤

こんにちは!緑橋で整体院をしている【カラダの説明書】の春藤謙介(シュントウ ケンスケ)です。

ダイエットやボディメイクで、糖質制限という言葉をよく耳にするかと思います。

これは、脂肪を落としていくことを目的として行われますが、スポーツにおいても同じように糖質を制限して、脂肪を落とそうとする人がいます。

しかし、糖質は身体を動かすエネルギー源です。

この糖質制限の方法が本当に正しいのでしょうか?

今回は、そんな【糖質制限】について、スポーツをする上でどのような影響が出るのかを解説していきます。

糖質を制限するとどうなる?

糖質は、身体を動かす大事なエネルギーです。

そんな、エネルギーとなる糖質を、制限してしまうと血糖値が下がってしまいます。

これが、全身に糖が行き渡らなくなってしまい、様々な問題が起こる原因です

では、その様々な問題とは一体どんなものがあるのでしょうか?

ここからは、そんな糖が全身に行き渡らなくなったときに起こる、問題について解説していきます。

頭痛

血糖値が下がってしまうと、身体の中では血糖値を上げるために、アドレナリンやノルアドレナリンなどのホルモンが分泌されます。

そして、これらのホルモンには、血糖値を上げる役割もありますが、同じように、血管を収縮させる働きもあります。

それがズキンズキンと脈打つような、頭痛の原因です。

また、血管が収縮したことにより、脳内へのエネルギー供給も少なくなるため、これも頭痛が起きる要因となります。

手足が震える

これも、アドレナリンによる作用です。

アドレナリンは、興奮した時や緊張した時に放出されます。

興奮した時や緊張した時は肩が凝りやすくなりませんか?

あれは、アドレナリンが分泌されて、興奮状態に入ることで、筋肉が緊張してしまうからです。

このように、アドレナリンは分泌されることで、筋肉を緊張させる作用があります。

それによって、筋肉をぶるぶると震えさせて、熱を発生させています。

冷や汗がでる

低血糖になると、交感神経が優位に働きます。

交感神経には汗腺に刺激を与えるとともに、血管を収縮させる作用もあります。

血液には、熱を運ぶ役割もあり、血管が収縮してしまうと末端の皮膚にまで、熱がうまく運べなくなってしまいます。

そうすると、皮膚の表面温度は下がってしまい、汗腺が刺激されて出た汗を冷たいと感じます。

これが、冷や汗の原因です。

集中力の低下

これは多くの方が知っているかと思いますが、糖質の中に含まれる、ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源です。

そのため、糖質を制限してしまうと、脳の機能がうまく働かなくなってしまいます。

その中には、集中力の低下やぼーっとしてしまう、眠気やめまいなども含まれます。

スポーツでは、この脳へのダメージがプレーの質にも関わってくる、大きな問題となります。

このように、糖質制限をしてしまうと、多くの問題が起こる可能性があります。

ひどくなると、意識が朦朧とし痙攣や昏睡状態にもなります。

特に、スポーツのように激しく身体を動かす選手にとっては、身体を動かすことに糖質が必要となります。

そんな糖質を制限してしまうと、低血糖で起こる問題が起こりやすくなってしまうため、注意が必要です。

身体での糖質の役割は?

実際、糖質は身体の中でどんな役割をしているのでしょうか?

特に、スポーツをする選手にとって、糖質はなぜ欠かせない栄養素になるのか。

ここからは、糖質の身体の中での役割を解説していきます。

脳を動かすエネルギー

糖質の1番の役割はこれです。

運動中は、次にどう動くか、どこにパスを出すのか、どうやって攻めてくるのかなどたくさん考え事をしながら動きます。

そのため、脳の稼働はとても多く、その分エネルギーの消費はとても大きなものです。

しかし、脳は他の組織とは違い、糖質に含まれる「ブドウ糖」を唯一のエネルギー源として使います。

そのため、糖質制限をしてしまうと、考える力や判断力などが鈍ってしまいます。

その結果、プレーの質が下がってしまうので、糖質はしっかり摂取しましょう。

持久力のアップに繋がる

スポーツ選手は活動量が多いため、基本的にしっかり食事を摂らなければいけません。

しかし、胃袋のサイズには限界があるため、摂取した糖質だけでは、基本的に足りません。

そのため、運動前後での食事がとても重要になります。

運動をしている時の主なエネルギー源は、筋肉の中に蓄えられている「グリコーゲン」と言われる糖質です。

普段からしっかり糖質を摂って、この筋肉内のグリコーゲンの量を高めておくことは、持久力のアップやパフォーマンスの向上にも繋がります。

しかし、糖質を制限して、蓄えているグリコーゲンの量が少なくなってしまうと、身体を動かすためのエネルギー源は別の場所から取ってきます。

それが「筋肉」です。

糖質が足りなくなると、筋肉を分解してタンパク質からエネルギーを生み出します。

そうすると、筋肉の量が減ってしまうため、筋力やパフォーマンスが大幅に低下してしまいます。

疲労の回復

糖質は、他の栄養素と比べて、エネルギーになるまでがとても早い栄養素です。

そのため、運動後や頭を使った日などは糖質を摂ることで、疲労回復をいち早く行うことができます。

そして、筋肉の疲労回復のためにも、糖質は必要不可欠です。

また、身体を動かして筋肉中のグリコーゲンがなくなってしまうため、それの補充のためにも糖質は必要になります。

この時に、糖質からしっかりとエネルギー作るために、ビタミンB1を一緒に摂取すると効果的です。

電解質の吸収を助ける

スポーツをしていると汗をかきます。

汗をかくと水分と一緒に電解質も流れ落ちてしまうのですが、この電解質は身体にとって、とても重要な役目を果たしています。

電解質は、筋肉の機能や神経伝達には不可欠なもので、不足してしまうと、思うように身体が動かなくなったり、力が入りにくくなったり、足が攣りやすくなったりとスポーツに大きな影響を与えます。

この電解質を吸収するためには、腸壁と呼ばれる部分が開く必要があるのですが、糖質にはこの腸壁を開き、電解質の吸収スピードを早くしてくれる役割があります。

そのため、糖質を摂取することで、足を攣ることを防止し、疲労が溜まってからもしっかり筋肉に力が入るようにすることができます。

最後に

よく脂肪を落とすために、糖質を制限している方がいますが、それはあまりお勧めしません。

理由としては、糖質を制限して落ちた脂肪は、糖質制限をやめると、すぐに戻ってしまうからです。

また、脂肪が落ちる際に、筋肉も一緒に落ちてしまうため、締まりのないダラっとした身体になってしまいます。

スポーツをする上で、筋肉が落ちてしまうことは、パフォーマンスの低下に直結してしまいます。

また、思考力の低下やふらつきなどもあるため、怪我のリスクも高くなります。

そのため、スポーツ選手ほどしっかり糖質を摂取して試合に臨みましょう。

それでも、糖質を制限して痩せるんだ!

という方は、前述したような複数のリスクをしっかり把握した上で制限しましょう。

ここまで、糖質制限についてお話ししてきましたが、実は、マラソンやサッカーなどの長期間動き続けるスポーツには、計画的に糖質を制限する場合もあります。

そのため、糖質を制限する場合は、しっかりトレーナーの指示に従って計画的に行いましょう。

ABOUT ME
春藤謙介
春藤謙介
パーソナルトレーナー
大手整骨院、フィットネスジムでの勤務経験後にサッカートレーナーとしての活動を開始。 現在は高校サッカー選手のサポートをしながら、自身も競技力向上に向けて研鑽を積んでます。 ジュニアアスリートに強靭なカラダと怪我しないカラダ作りを授けるトレーナーです。
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