【どうして2ℓも水を飲むのか!?】水が果たす体内での役割とは?

こんにちは!緑橋で整体院をしている【カラダの説明書】の春藤謙介(シュントウ ケンスケ)です。
みなさんは一日に何ℓの水を飲みますか?
多くの方が、「水は一日2ℓ以上飲まないといけない」と考えているかと思います。
実際に、一日に2ℓの水を飲もうとした人なら、お分かりいただけるかもしれませんが、一日に2ℓの水を飲むのは相当大変です。
ではどうして、そんな大量の水を飲まないといけないかご存じでしょうか?
それは、人の身体は水分が足りなくなってしまうと、命の危機に関わるからです。
人の身体から水分が1%損失すると、喉が渇き、2%の損失では、めまいや吐き気などが現れます。
そして、10%損失すると筋肉の痙攣や失神を起こし、20%損失することで生命の危機に陥ります。
今回は、そんな生きていくために欠かせない【水】について解説していきます。
水の体内での役割とは?
人間の身体は、約60%も水分でできています。
そのため、人の身体にとって、水とはなくてはならないものです。
では具体的に、水は身体の中でどのような役割を果たしてくれているのでしょうか?
ここからは、その水の役割について解説していきます。
血液と水の関係
血液は、赤血球や白血球、血小板、そしてそれらを浮遊させている、血漿からなっています。
その血漿成分の約90%を占めるのが「水」になります。
そのため、水分が不足してしまうと血漿の量が少なくなってしまい、赤血球や白血球などが浮遊できなくなり、沈着してしまうようになります。
それにより、血液はドロドロになり血流が悪くなっていきます。
血液の役割は酸素や栄養素の運搬、老廃物の運搬などをになっています。
しかし、水分不足によりドロドロになった血液では、それらをうまく運搬することができません。
その結果、栄養素が身体全体に行き渡らず、疲労感や脱力感を強く感じるようになってしまいす。
この状態は、水分不足でも起こりますが、脂質の多い食事や喫煙、ストレスなども原因で引き起こされます。
尿と水の関係
水は血液を通して、老廃物を運搬し腎臓に集める役割があります。
そして、その集められた老廃物は腎臓で濾過され、尿として体外に排出されます。
このように、尿は体外に老廃物を排出役割を持っていますが、実はそれ以外にも大事な役割を持っています。
それが体内の水分量の調節です。
遠足のバスの中や長距離の移動で、しばらくトイレができないときに、水分の摂取を制限したことはありませんか?
これは飲み物を多く摂ると、尿として排出されるのを知っているから、とった行動だと思います。
このように、体内の水分量が多くなると、尿として体外に排出されます。
それとは逆に、水分量が少なくなってしまうと、尿の量は減ってしまいます。
その結果、老廃物を体外に排出することが難しくなります。
そうなると、老廃物が身体に溜まり、身体が疲れやすくなったり、循環がきちんと行わらないため、浮腫みやすくなったりしていきます。
このように、尿には体内の水分量を調節する役目もあるため、水分を摂れているかどうか、一つの目安としても用いることができます。
尿の色が黄色く濃い色であれば水分が少ない、尿の色が薄く透明に近ければ水分が足りている。
ぜひ、判断基準の一つとして尿を見てみてください。
汗と水の関係
汗は約99%が水分でできています。
そのため、身体の中の水分が少なくなってしまうと、身体は汗をかくのを制御します。
汗は皮膚の表面から分泌され、皮膚から汗が蒸発されるときに、熱を放出することで、体温を調節する役割を担っています。
夏になると、熱中症が多くなるのは、この機能がうまく働かなくなってしまうからです。
暑い時期に運動することで、身体が暑くなり、体温を下げようと、汗をたくさんかきます。
そうすると、体内での水分量が減ってしまい、身体は汗をかくのを制御するようになってしまいます。
汗が少なくなってしまうと、熱の放出がうまくできなくなってしまうため、体内に熱がこもり、その結果、熱中症となってしまいます。
この流れを辿らないためにも、夏場の水分補給は、非常に重要な要素となります。
水の1日の摂取量の目安は?
ここまでは水の役割について、解説してきました。
では具体的にどれくらい水分を摂れば良いのでしょうか?
ここからは、1日に必要な水分の摂取量について、解説していきます。
1日に必要な水分の量
上記で説明したように、水分は身体のいたるところで、必要とされています。
そして、1日に排泄される水分の総量は「約2,400ml」となります。
そのため、1日に約2,400mlの水分量を摂取できれば、体内での水分量が少なくなってしまうことはないでしょう。
では、約2,400mlの水を飲料水で摂れば良いのでしょうか?
実はそういうわけではありません。
1日、摂取する水分は飲料水として飲む水と食べ物の中に含まれる水、また体内で栄養素がエネルギーになるときに生まれる、代謝水があります。
この代謝水は1日に約300ml生成され、食事からも約1,000mlの水が摂取できるため、実際に飲料水として摂取する水は約1,100mlぐらいで大丈夫です。
しかし、これはあくまで目安です。
夏の暑い日やよく身体を動かした日は、汗をかくさんかいてしまうため、もっとたくさんの水分を摂るように心がけましょう。
尿の色を見る
前述したように、尿の量や色は体内の水分量によって変わります。
体内の水分量が少ないときは、尿の元となる水分がないため、排泄回数が少なくなったり、尿そのものが少なく、色の濃いものとなってしまいます。
それとは逆に、体内の水分量が十分に足りている場合、排泄回数は多くなり、尿の色は白く透明に近いものとなります。
これは脱水症状のチェックにも使えます。
夏の暑い日や運動をしたときには、しっかり尿の色をしっかりとチェックしてあげてください。
色が濃くなっていると、脱水症が始まっていると言ってもいいでしょう。
みなさんが軽く考えていますが、喉が渇いたという状態は、すでに脱水症が始まっている証拠です。
そうなる前に、しっかり尿の色をチェックして、水分補給の目安にしていきましょう。
最後に
人の身体の約60%を占める、水分はなくてはならないものです。
1日に2ℓの水は難しいかもしれませんが、せめて1ℓは摂るようにしましょう。
それ以外は、しっかり朝、昼、晩と3食、食べていれば水分を補給できています。
特に冬は寒いため、汗をかかず油断をしている方が多いですが、冬でもうっすらと汗はかきますし、水分は消費されています。
特に、子どもは自分で調節ができないため、しっかりとお父さんお母さんが、尿の色などで判断し、水分を摂るように促してあげてください。
