G-PVZDF61VZF 【暑熱順化とそのやり方について】暑さに負けない体を作る方法 - カラダの説明書
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【暑熱順化とそのやり方について】暑さに負けない体を作る方法

謙介春藤

大阪メトロ緑橋駅から徒歩1分
整体とパーソナルトレーニングで痛みや疲労の改善を目指す
カラダの説明書 緑橋の春藤謙介です。

毎年、夏になると「暑さに弱くてすぐにバテてしまう」「外に出るだけで疲れる」といった声を多く耳にします。
そんな方に知っていただきたいのが「暑熱順化(しょねつじゅんか)」です。

暑熱順化とは、暑さに慣れて体が対応できるようにする“暑さ対策のトレーニング”のことです。
これを意識的に行うことで、夏の体調不良や熱中症のリスクを大幅に減らすことができます。

今回はこの「暑熱順化」について、その仕組みから具体的な実践方法まで、詳しく解説していきます。

暑熱順化とは何か?

そもそも暑熱順化とはなんなのでしょうか?

スポーツをしている人にとって夏前に必須の暑熱順化。

ここからはそんな暑熱順化について解説していきます。

暑さに適応する体の仕組み

人間の体には、気温の変化に応じて体温を一定に保とうとする「体温調節機能」が備わっています。
夏の暑さに体が慣れていないと、汗をうまくかけなかったり、体に熱がこもってしまったりして体調を崩しやすくなります。

しかし、暑さに少しずつ体を慣らしていくことで、

・発汗量が増える

・汗の質が変わってミネラルの損失が少なくなる

・皮膚血流が増えて熱を逃がしやすくなる

といった変化が起こり、暑さに強い体に変化していきます。これが「暑熱順化」の基本です。

暑熱順化にかかる期間

暑熱順化は、1回の運動や入浴で得られるものではなく、徐々に体を慣らしていく必要があります。
一般的には、毎日または隔日での取り組みを5~10日間継続することで、ある程度の順化が得られると言われています。

ただし、一度順化しても涼しい日が続いたり、運動をやめてしまったりすると、数日で効果が落ちるため、定期的な継続がポイントです。

暑熱順化の具体的なやり方

では暑熱順化をしていくためには何が必要なのでしょうか?

ここからは具体的なやり方を解説していきます。

1. 軽い運動で汗をかく習慣を作る

最も基本的な暑熱順化の方法は、「汗をかくこと」です。

日常的にウォーキングや軽いジョギングを行い、軽く汗をかく程度の運動を習慣にしましょう。
運動の目安は20~30分で、強度は「会話ができる程度の軽さ」が理想です。

暑さに体を慣らす目的なので、炎天下ではなく、朝夕の比較的涼しい時間帯に行うのがおすすめです。

また、運動後は水分と塩分の補給を忘れずに行いましょう。

2. 入浴による暑熱順化

「汗をかくこと」が難しい方におすすめなのが、湯船に浸かる習慣です。

40℃前後のぬるめのお湯に15〜20分浸かることで、じんわりと発汗を促し、自律神経の調整にもつながります。

入浴による暑熱順化は、運動が苦手な方や高齢者、体力に不安のある方にも安全に取り組める方法です。

なお、熱すぎるお湯や長時間の入浴は、逆に体に負担がかかるため注意が必要です。

3. 日常生活に「暑さ」を取り入れる

暑熱順化は、特別なトレーニングをしなくても、日常の中で取り入れることができます。

たとえば

・冷房に頼りすぎず、室内温度をやや高めに設定する

・通勤時に日陰ではなく日向を選ぶことも時には有効

・軽く汗ばむ服装で過ごしてみる

など、“適度に暑さを感じる状況”を日常に組み込むことで、自然と暑さに強くなっていきます。

ただし、無理は禁物です。気分が悪くなったり、めまいや吐き気が出た場合は、すぐに涼しい場所で休みましょう。

暑熱順化がもたらすメリット

では暑熱順化はどのようなメリットがあるのでしょうか?

熱中症の予防につながる

人間は汗をかいて、その汗が蒸発することで体温を下げていきます。

そのため汗をかくことが体温を下げるためには重要になってきます。

暑熱順化をしておくと、汗をかきやすくなり、体内の熱を効率よく外に逃がせるようになります。

その結果、体温の上昇を防ぎ、熱中症の予防につながります。

また、汗に含まれるミネラル量が少なくなり、脱水症状も起こしにくくなるというメリットがあります。

夏バテ・疲労感の軽減

暑熱順化された体は、暑さに対するストレスが少なくなります。

それにより、体の負担が軽減され、夏場でも疲れにくく、活動的な毎日を送ることができます。

ストレスが少なくなることで、精神的な疲労も軽減されるため食欲不振や眠りの浅さといった夏特有の体調不良も起こりにくくなります。

自律神経の安定化

発汗や体温調節は、自律神経の働きと深く関係しています。
暑熱順化を進めることで、自律神経の調整機能が高まり、体調全体が安定しやすくなります。

結果として、「夏に弱い体質」そのものが変わっていく可能性もあるのです。

最後に

「暑さに弱いのは体質だから仕方ない」と思っている方も多いですが、実は体は変えられます。

暑熱順化は、誰でも今日から始められる“夏に強い体づくり”の第一歩です。

暑さに負けない体を手に入れるためには、日々のちょっとした積み重ねが大切です。

運動や入浴、日常の工夫など、できることから少しずつ取り入れてみてください。

「毎年夏に体調を崩してしまう」 「熱中症が心配で外出が不安」 そんな方は、ぜひ暑熱順化を意識して、今から体づくりを始めましょう。

ABOUT ME
春藤謙介
春藤謙介
パーソナルトレーナー
大手整骨院、フィットネスジムでの勤務経験後にサッカートレーナーとしての活動を開始。 現在は高校サッカー選手のサポートをしながら、自身も競技力向上に向けて研鑽を積んでます。 ジュニアアスリートに強靭なカラダと怪我しないカラダ作りを授けるトレーナーです。
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