【食事と疲労の関係性とは?】食べ方次第で回復力が変わる?

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整体とパーソナルトレーニングで痛みや疲労の改善を目指す
カラダの説明書 緑橋の春藤謙介です。
「疲れが取れない」「寝てもスッキリしない」「午後になると体が重くなる」
こうした慢性的な疲労感に悩む方がとても増えています。
整体やトレーニングでのアプローチも大切ですが、実は日々の食事内容が“疲労の回復力”を大きく左右していることをご存じでしょうか?
本記事では、「疲労回復に必要な栄養素」「避けたい食事習慣」「食べ方の工夫」などについて、解説していきます。

疲労回復を支える食事の基本
疲労回復と言われると、ついつい睡眠などが思い浮かんできますが、実は食事も重要な要素となってきます。
ここからはそんな疲労回復のために重要な「食事の基本」について解説していきます。

エネルギー不足が“疲れ”を生む
人間の体は、食事から得た栄養をエネルギーに変えることで、筋肉や脳、内臓を動かしています。
このエネルギー供給が不足すると、体は「疲労」というサインで異常を知らせてくるのです。
特に、
・食事量が少ない
・朝食を抜く
・糖質や脂質を極端に制限している
といったケースでは、エネルギーの供給が追いつかず、回復力の低下・集中力の低下・免疫力の低下など、さまざまな問題が起こります。
疲れやすさを感じる方は、まずしっかり3食食べているか、量と質に偏りがないかを見直すことが重要です。
回復に必要な「3大栄養素」のバランス
疲労回復には、炭水化物・たんぱく質・脂質の3大栄養素をバランス良く摂ることが基本です。
・炭水化物:脳と筋肉の主要なエネルギー源。ごはん・パン・芋類など
・たんぱく質:筋肉や臓器の修復・再生に必要。肉・魚・卵・大豆製品
・脂質:ホルモンの材料や細胞膜の構成に関わる。オリーブオイル・ナッツ・青魚の脂など
これらの栄養素が不足したり、偏ったりすると、体はうまく修復できず疲れが溜まりやすくなります。
食事で「疲れにくい身体をつくる」という意識を持つことが、根本的な改善につながります。
ビタミン・ミネラルが“疲労回復の鍵”
エネルギーを作る過程では、ビタミンB群・ビタミンC・鉄・マグネシウムなどの補助栄養素が必要不可欠です。
とくに、
・ビタミンB群(豚肉・レバー・卵・納豆)
・鉄分(赤身肉・ほうれん草・あさり)
・マグネシウム(ナッツ・豆類・海藻)
・ビタミンC(ブロッコリー・キウイ・パプリカ)
は、疲労物質の分解・酸素運搬・ストレス軽減に関与し、回復をサポートしてくれます。
サプリメントに頼らず、普段の食事でまんべんなく摂ることが理想的ですが難しい場合はサプリメントもうまく活用していきましょう。
疲労を悪化させる食習慣と改善法
食事の中には疲労を悪化させるものがあります。
ここからはそんな可能性のある栄養素について解説していきます。
しかし、これはあくまで摂取しすぎた場合の話です。
しっかりこれを念頭に置いた上で読んでいただければと思います。

糖質の“取りすぎ・不足”どちらもNG
糖質は大切なエネルギー源ですが、取りすぎると血糖値が急上昇し、その後の急降下で眠気やだるさを引き起こします。
特に、
・菓子パン
・甘い清涼飲料水
・加工食品(糖質添加あり)
などは「急なエネルギーの上がり下がり」を生み、体にとっては大きな負担です。
一方で、糖質制限を過度に行いすぎると、エネルギー不足になって回復が遅れることも考えられます。
理想は、食物繊維が豊富な玄米・全粒粉パン・根菜類などの“ゆっくり吸収される糖質”を中心に摂ることです。
冷たい飲み物・刺激物は回復の妨げに
暑い季節や疲れているときほど、冷たい飲み物や炭酸飲料が欲しくなりますが、これは要注意です。
冷たい飲み物は内臓の働きを鈍らせ、栄養の吸収や消化力を低下させる原因になります。
また、
・アルコール
・カフェイン(特に夕方以降)
・辛すぎる食べ物
なども、自律神経のバランスを乱して疲れが取れにくくなる要因となります。
できるだけ常温〜温かい飲み物を意識し、刺激の少ない食事で内臓を守ることが大切です。
タンパク質不足が「疲労の蓄積」に
体を回復させるための材料であるタンパク質は、毎日消費されるため“毎日補給する”ことが前提です。
しかし現代では、朝食でパンとコーヒーだけ、昼食は丼ものや麺類だけという人も多く、1日のタンパク質摂取量が圧倒的に足りていないケースが目立ちます。
1食につき手のひら1枚分(約20g前後)のタンパク質を目安に、
・朝:ゆで卵・納豆・ヨーグルト
・昼:鶏むね肉・豆腐・魚
・夜:赤身肉・鮭・味噌汁+豆腐
といったように、食事のたびにタンパク質を意識するだけでも回復力が大きく変わってきます。
疲労を回復しやすい食べ方の工夫
食事は「何を食べるか」ではなく「どう食べるか」も重要になってきます。
ここからはそんな食べ方の解説をしていきます。
「食べる時間帯」も大切なポイント
同じ栄養を摂るにしても、“いつ食べるか”によって吸収や効果は変わります。
・朝食はしっかり摂る:1日のスタートに必要なエネルギーと栄養素を補給
・昼食はバランス重視:集中力を保ち、午後の活動の土台に
・夕食は回復重視:消化に良く、タンパク質を中心としたメニューで
また、寝る直前の食事は消化器に負担をかけ、疲労が抜けにくくなるので、理想は就寝2~3時間前には食べ終えることです。

運動後の食事で回復スピードが変わる
スポーツやトレーニングをした後の食事は、筋肉の修復・エネルギー補給・疲労物質の除去にとって非常に重要です。
運動後30〜60分以内に
・糖質(おにぎり・バナナ)
・タンパク質(プロテイン・卵・豆腐)
・水分・電解質(味噌汁・麦茶)
をしっかり補給することで、翌日の疲労感が大きく変わります。
お子様のスポーツ後の食事でも、こうしたポイントを押さえてあげると、成長にもつながります。
栄養を“吸収できる身体”を整える
どんなに良い栄養を摂っていても、消化・吸収の働きが悪ければ体は回復できません。
慢性的な疲労や胃腸の不調がある方は、
・よく噛む(30回以上)
・腹八分目を守る
・食後にすぐ横にならない
・便秘や胃もたれを放置しない
といったことを意識しながら、“内臓を疲れさせない食べ方”を心がけていきましょう。
最後に
疲労回復は睡眠や運動だけでなく、日々の食事によっても大きく左右されるということがお分かりいただけたかと思います。
・3大栄養素とビタミン・ミネラルのバランスが回復のカギ
・冷たい飲み物・刺激物・糖質過多は疲労を悪化させる
・食べる時間帯と食後の習慣も回復力を左右する要素
「何を食べるか」だけでなく、「どう食べるか」も含めて、体に優しい食習慣を見直してみてください。
それが、“疲れにくい体”をつくる一番の近道になります。
