G-PVZDF61VZF 【足関節の解剖と靱帯損傷】 解剖を知って足関節の怪我を予防する - カラダの説明書
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【足関節の解剖と靱帯損傷】 解剖を知って足関節の怪我を予防する

謙介春藤

こんにちは!緑橋で整体院をしている【カラダの説明書】の春藤謙介(シュントウ ケンスケ)です。

今回は、多くのスポーツ選手、特にサッカーやバスケットボール、陸上などの競技に関わる方にとってとても重要な「足関節(足首)」について解説していきます。

足関節の構造はとても複雑で、とても大きな負荷がかかる部位になります。

そのため、少しの衝撃や捻り動作によって損傷しやすく、特に靱帯損傷(足首の捻挫)は非常に多いケガの一つです。

この記事では、足関節の基本的な解剖について解説し、次に靱帯損傷の原因と症状、そして予防と改善のために必要な知識をお伝えしていきます。  

普段、足首のケアを後回しにしてしまっている方は、この機会に一度、身体の土台である「足関節」を見直してみてください。

足関節の基本構造とその働き  

足首は、全身を支えるために非常に重要な関節です。

地面からの衝撃を吸収したり、身体のバランスを調整したり、日常動作からスポーツまで幅広い役割を担っています。

足関節を構成する骨の関係  

足関節は、大きく分けて「脛骨」「腓骨」「距骨(きょこつ)」という3つの骨から構成されています。

・脛骨(けいこつ):すねの骨で、体重を支える役割があります。  

・腓骨(ひこつ):脛骨の外側にある細い骨で、足首の安定性に関与します。  

・距骨(きょこつ):足首の中央にある骨で、脛骨と腓骨の間に挟まれており、足の上下運動を可能にしています。

この3つの骨が「距腿関節(きょたいかんせつ)」と呼ばれる関節を構成しており、いわゆる“足首の曲げ伸ばし”を担う部位になります。  

さらにその下には「距骨下関節(きょこつかかんせつ)」があり、こちらは足首の捻りといった動きを支えています。

足関節にある靱帯の役割  

足関節の骨は、複数の靱帯によって安定しています。特に多く損傷されやすい靱帯は、以下の通りです。

・前距腓靱帯(ぜんきょひじんたい)  

・踵腓靱帯(しょうひじんたい)  

・後距腓靱帯(こうきょひじんたい)  

・三角靱帯(さんかくじんたい)

これらの靱帯は、関節をしっかりと固定しつつも、必要な範囲で動きを許容するという役割を果たしています。

特に「前距腓靱帯」は、外くるぶしの前側にあり、足首を内側に捻った際に最も損傷しやすく、スポーツの現場でもよくみられる靱帯損傷の部位です。

足関節が担う日常と運動での動作  

日常生活において足関節は、歩行、階段昇降、立ち上がり動作など、ほぼすべての動作に関与しています。

またスポーツにおいては、急な方向転換、ジャンプ、着地、ダッシュやストップなど、複雑かつ瞬発的な動作が必要になるため、足関節には常に大きなストレスがかかっています。  

このような場面で足首を捻ってしまうと、靱帯が耐えきれず損傷してしまいます。

足関節の靱帯損傷とは?その原因と対応法  

足関節の靱帯損傷、いわゆる「足首の捻挫」は軽視されがちですが、放置すると関節の不安定性が残り、再発や慢性化の原因にもなります。

靱帯損傷が起こる主なメカニズム  

足首の靱帯損傷の多くは、「内返し捻挫」と呼ばれる動作によって発生します。

これは、足首が過度に内側へ捻られた状態で、外くるぶし側の靱帯が引き伸ばされ、損傷してしまう状態です。

主に発生する場面は以下のようなものがあります。

・スポーツ中のジャンプ着地時に足首をひねる  

・歩行中に段差でつまずく  

・砂利道や芝の上で足を滑らせる  

・ヒールなど不安定な靴での歩行

このようなとき、前距腓靱帯を中心に、複数の靱帯が同時に損傷する場合もあります。

靱帯損傷の重症度とその判断  

足首の靱帯損傷は、損傷の程度によって3段階に分けられます。

・Ⅰ度:靱帯の微細な損傷。腫れや痛みはあるが歩行は可能。  

・Ⅱ度:靱帯の部分断裂。痛みや腫れが強く、歩行に支障が出る。  

・Ⅲ度:靱帯の完全断裂。関節が不安定となり、体重をかけることも困難になる。

これらの損傷は、整形外科での診察と必要に応じて画像診断(レントゲン・MRIなど)で評価されます。  

中には骨折を伴っている場合もあるため、自分で判断しないようにしましょう。

靱帯損傷後のリハビリと再発予防  

靱帯損傷後、最も大切なのは「適切な安静期間」と「段階的なリハビリ」です。

とくに以下の順序はとても重要になります。

・急性期(受傷から数日間):腫れや痛みを抑えるため、アイシングと圧迫・挙上を徹底  

・回復期(腫れが引いた頃):足関節の可動域回復と筋力強化を開始  

・再発予防期:バランストレーニングやジャンプ、切り返し動作などのトレーニングを実施

足関節の靱帯損傷を繰り返すと「足関節不安定症」と呼ばれる状態になり、関節の支えが悪くなることがあります。  

これは日常生活やスポーツに大きな支障をもたらすため、しっかり予防することをお勧めします。

最後に  

足関節は、身体の土台とも言える非常に重要な部位です。

骨、靱帯、筋肉のバランスによって成り立っており、ちょっとしたミスや不注意によって簡単に損傷してしまう可能性があります。

そして一度靱帯を損傷すると、関節の不安定さが残ってしまい、癖になったり、再発を繰り返したりしてしまいます。  

特に、学生アスリートや部活動を頑張っているお子さんを持つ保護者の方には、「軽い捻挫だから」と軽視せず、しっかりとリハビリをすることをお勧めします。

痛みが長引いていたり、何度も足を捻ってしまう方は、リハビリ不足の可能性が高いです。

そのような方は、ぜひ一度、緑橋駅の近くにある「カラダの説明書」にご相談ください。

国家資格を持ったトレーナーが、あなたの足関節の状態を評価し、必要な治療とリハビリをご提案させていただきます。

ABOUT ME
春藤謙介
春藤謙介
パーソナルトレーナー
大手整骨院、フィットネスジムでの勤務経験後にサッカートレーナーとしての活動を開始。 現在は高校サッカー選手のサポートをしながら、自身も競技力向上に向けて研鑽を積んでます。 ジュニアアスリートに強靭なカラダと怪我しないカラダ作りを授けるトレーナーです。
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