G-PVZDF61VZF 【肩関節脱臼とは?】原因とリハビリの注意点を整体師が解説! - カラダの説明書

【肩関節脱臼とは?】原因とリハビリの注意点を整体師が解説!

謙介春藤

こんにちは!緑橋で整体院をしている【カラダの説明書】の春藤謙介(シュントウ ケンスケ)です。

今回は「肩関節脱臼」について解説します。

肩の脱臼は、スポーツ中によく見られるケガの一つです。

特に接触プレーの多いサッカーやラグビー、バスケットボールのなどでよく見られます。

肩関節は、一度脱臼すると再発のリスクが高く、適切な治療やリハビリをしないと、肩の不安定性が慢性化することもあります。

この記事では、肩関節の解剖学的特徴から脱臼の原因やリハビリ、再発予防までを解説していきます。

肩関節の構造と脱臼しやすい理由とは?

肩関節は、身体の中でもっとも可動範囲が広い関節です。

そのため、自由に動く範囲が広く、不安定性も高い関節になります。

では、そんな肩関節がどのようにして安定を得ているのでしょうか?

肩関節の構成と可動性

肩関節は「肩甲骨」と「上腕骨」で構成される「肩甲上腕関節(けんこうじょうわんかんせつ)」のことを言います。

この関節は、上腕骨の先端が、肩甲骨の“くぼみ(関節窩)”にはまることで成り立っています。

ただし、“お椀にゴルフボールが乗っている”ような状態のため、非常に脱臼しやすい構造です。

さらに可動範囲を広げるために、肩関節は関節包・靱帯・腱板(ローテーターカフ)などの軟部組織によって支えられており、これらの支持組織が損傷してしまうと、不安定になります。

脱臼の種類と発生メカニズム

肩関節脱臼には大きく分けて以下の3種類があります。

・前方脱臼(最も多い)

・後方脱臼(まれ)

・下方脱臼(まれ)

特に「前方脱臼」が全体の9割を占めており、次のような場面で発生します。

・腕を外側に開いて後方へ押し込まれたとき

・転倒時に手を伸ばして地面に着いたとき

・ラグビーやサッカーなどで腕を後方から引っ張られたとき

このような衝撃で、上腕骨の先端が前方にズレてしまい、関節から外れてしまうのが肩関節脱臼です。

脱臼と同時に起こりやすい合併症

肩関節脱臼では、関節の位置がズレるだけでなく、関節を安定させてくれる靭帯や筋肉などの軟部組織損傷も起こります。

また、神経損傷合併することがあるため、腕の痺れなどもみられることがあります。

そのため、脱臼を“入れただけ”で終わらせてしまうと、長期的に不安定性が残り、再発のリスクが高くなってしまいます。

脱臼を経験したら、必ず画像検査を行い、正しい治療とリハビリを受けることが重要です。

脱臼後のリハビリと再発予防のポイント

脱臼直後は痛みや恐怖心が強く、動かすことに抵抗を感じる方も多くいらっしゃいます。

しかし、段階的に関節の安定性と筋力を取り戻すことが、再発予防のカギになります。

そのため、少しずつ動かしていくことは早期のスポーツ復帰には欠かせない要素となります。

急性期は「安静」と「位置固定」が最優先

脱臼が整復された直後は、関節包や靱帯などの軟部組織がいわゆる伸びきった状態になっているため、無理な動作をすると再度抜けてしまう可能性があります。

そのため、この時期は基本的に三角巾などで固定し、2〜3週間程度は肩関節を安静に保つ必要があります。

この期間で大切になるのは

・痛みを最小限に抑えること

・腫れのコントロール(アイシング)

・再脱臼を防ぐ姿勢保持

となります。

無理に動かすと軟部組織がさらに損傷するため、固定と安静を徹底することが重要です。

可動域回復期は「ゆっくり少しずつ」

痛みや腫れが引いてきたら、徐々に肩関節の動きを取り戻していきます。

この時期は“再発の怖さ”との戦いでもあり、痛みがなくても筋肉がこわばってうまく動かせないことも多くあります。

主に行うことは、肩甲骨周囲のケアや可動域を広げるための振り子運動(コッドマン体操)と呼ばれる運動などになります。

ここでは、いきなり筋トレを行うのではなく、関節の可動域を広げていくために、「ここまでは安全に動く」という恐怖心をなくしていくことが重要になります。

筋力回復と再発予防のトレーニング  

関節の動きが戻ってきたら、次に行うのは「関節を安定させる筋肉(ローテーターカフ)」の強化です。

とくに重要なのは以下の筋群です。

・棘上筋(肩を真横に開く)

・棘下筋・小円筋(肩を外に捻る動き)

・肩甲下筋(肩を内に捻る)

これらはインナーマッスルと呼ばれる筋肉であり、腕立て伏せのようなトレーニングではなかなか鍛えられないため、セラバンドを使った運動のように細かい、正確な動作で少しずつ負荷をかけていきます。

また、スポーツ復帰を目指す選手の場合は、ダイナミックな体幹連動のトレーニングが欠かせない要素です。

最後に  

肩関節脱臼は、一度起きるとクセになりやすいケガです。

特に中高生のスポーツ選手の場合、無理な復帰や間違ったリハビリによって再発し、選手生命に影響を与えるケースも少なくありません。

逆に言えば、初回脱臼後にしっかりと評価を受け、正しいリハビリと筋力回復を行えば、その後のパフォーマンスを損なうことなく復帰することも可能です。

「痛みはないけど不安定な感じがする」

「ボールを投げると違和感がある」

「肩が抜けそうな感じがする」

こういった症状がある方は、脱臼した際の軟部組織の損傷が残っている可能性があります。

緑橋駅にある【カラダの説明書】では、国家資格を持つトレーナーが、肩の状態を評価し、トレーニング指導を行っています。

肩の脱臼後、違和感や不安感が続いている方は、一度ご相談ください。

ABOUT ME
春藤謙介
春藤謙介
パーソナルトレーナー
大手整骨院、フィットネスジムでの勤務経験後にサッカートレーナーとしての活動を開始。 現在は高校サッカー選手のサポートをしながら、自身も競技力向上に向けて研鑽を積んでます。 ジュニアアスリートに強靭なカラダと怪我しないカラダ作りを授けるトレーナーです。
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