【冷やすと温めるの使い分けとは?】冷やすと温めるのはどう違うのか?

こんにちは!緑橋で整体院をしている【カラダの説明書】の春藤謙介(シュントウ ケンスケ)です。
「腰が痛くなった時は温めたほうが良い?」
「足捻ったんやけど、冷やしたほうが良い?」
お客様からよく質問される内容にこんな内容があります。
確かに、応急処置の基本として冷やすことが良い、という話はよく聞きます。
しかし、それと同じぐらい腰を痛めた時は温めたら良いと聞きます。
同じ痛みのはずなのに、どうして「冷やす」「温める」と真逆の内容になってしまうのでしょうか?
また、その使い分けはどうすれば良いのでしょうか?
今回は、そんな処置の仕方に付いてアイシングの特徴と温熱療法の特徴について解説していきます。
アイシングの特徴とは?
アイシングとは、基本的に捻挫や打撲といった、急性期の症状に対して行う応急処置になります。
アイシングのやり方は、氷を氷嚢やビニール袋などに入れ患部に当てます。
この時の注意点として、冷やすための使うものは氷を使うようにしましょう。
理由としては、保冷剤などを使うと何度で溶け始めるかが分からないため、「凍傷」のリスクが高くなります。
氷でした場合は、0度で溶けることが分かっているため、凍傷のリスクを避けてくれます。
アイシングの主な効果は以下の通りになります。
✅腫れを抑える
✅痛みの軽減
✅炎症の軽減
✅損傷部の拡大を防ぐ
ここからは、これらの作用について解説していきます。
腫れを抑える
腫れは、炎症などが原因で血管の透過性が高くなり、水分や栄養素が血管の外に溢れ出すことで、腫れに繋がります。
アイシングには、この血管を収縮させ血管の外に溢れすぎるのを防ぐ効果があります。
また、血管を収縮させることで血流の軽減にも繋がり、腫れを抑えることができます。
痛みの軽減
急性期は、痛みが強いため、痛みの軽減をしてあげることが優先されます。
アイシングには、痛みを感じさせる神経を鈍らせて、痛みを緩和させる効果があります。
しかし、冷やしすぎると表面知覚が過敏になったり、毛細血管が収縮することで痛みが出現することがありますが、これは一時的なものなので心配ありません。
一般的に氷で冷やしていれば、凍傷になる可能性は低いため、痛みがあってもそのまま冷やし続けましょう。
炎症の軽減
炎症は、血流に乗って炎症を起こす物質が運ばれてくることで起こります。
そのため、アイシングは前述した血管を収縮させる作用により、血流を減少させ、炎症を抑えます。
しかし、あまり長すぎるアイシングは、損傷の治癒を遅らせてしまう可能性があるため、アイシングの時間は10分から15分程度にしておきましょう。
損傷部位の拡大を防ぐ
人間の身体は、一定の体温を保つことで細胞の代謝を保っています。
しかし、アイシングをすることで局所的に温度が下がってしまうため、代謝が抑制され細胞を一時的に冬眠状態のようにします。
それにより、周りの正常な細胞が破壊されることを防ぎ、損傷部位の拡大を防いでくれます。
温めるの特徴とは?
温めることは、「温熱療法」と言って、一番短なものでいうとお風呂なども温熱療法にあたります。
温熱療法は、低温やけどの可能性があるため、熱すぎるものは避け、暖かく心地よいぐらいの熱さにしましょう。
温熱療法の主な効果は、以下の通りになります。
✅血行の改善
✅筋肉の弛緩
✅疲労回復
血行の改善
寒い冬の日に、肩をすくめて筋肉に力を入れて体を温めようとしませんか?
それと同じように、血管も寒いと収縮してしまい血流を制限してしまいます。
逆に温めると、血管が開き、血行を良くすることに繋がります。
それにより、痛みを発する物質の除去や新陳代謝が促進され、痛みが軽減します。
筋肉の弛緩
腰痛などの慢性的な痛みは、筋肉の緊張により起こることが多いです。
そのため、筋肉の緊張を取り除いてくれる温熱療法は、とても効果的になります。
お風呂に入るなどの温熱療法は血行促進の効果もあるため、それによる筋肉の緊張緩和もありますが、その他にも筋肉の緊張をほぐしてくれる理由があります。
それが、副交感神経を刺激してくれることです。
副交感神経は、リラックスした時に働き、筋肉の緊張を緩めてくれる働きがあります。
温熱療法はこの効果によっても、筋肉の弛緩を促します。
疲労回復
人の身体は、心地よい温度になると細胞が活発に動き始めます。
温熱療法は、この作用によって新陳代謝を亢進させ、疲労の回復に高い効果を発揮します。
また血行が促進されることによっても、栄養分や酸素が細胞に行き渡るようになり、代謝が亢進します。
血行が良くなるということは、老廃物や二酸化炭素の排出にもなるため、温熱療法は疲労回復に高い効果を発揮します。
最後に
今回は、アイシングと温熱療法についてお話させていただきました。
アイシングも温熱療法も同じように痛みを軽減させてくれる役割があります。
しかし、血流を抑制するアイシングと、血流を良くする温熱療法では、大きな違いがあります。
主に急性期の痛みや怪我には、血流を抑制し、炎症を軽減させる「アイシング」を行い、慢性的な痛みには、血行を促進し、代謝を良くしてくれる「温熱療法」が最適です。
しかし、怪我の種類や炎症が長引いているような怪我には例外も存在します。
そんな時は、近くの整骨院や整形外科にいき、しっかり怪我を診てもらうことをおすすめします。
もしどこに行こうか迷っている方は、緑橋駅の近くにある「カラダの説明書」にご相談ください。
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